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今月号(3日発売)の絵本情報月刊誌:MOE の特集はミッフィーの作者
ディック・ブルーナ / Dick Bruna の特集です。
雑誌のWebページに行くと特集担当者の感想が読めるのですがそのなかで「オランダ、ユトレヒトに暮らすディック・ブルーナさんに、6年ぶりにお会いしました。」とあります。担当者の思いがそのまま紙面に表現された特集記事だと思います。

   

メインの質問は「ブルーナ自身がはじめて出会った絵本とは?」ということです。
12~13歳の時に読んだ記憶があるというブルーナが初めて読んだ絵本は何だと思いますか?雑誌のインタビュー記事をぜひ読んでみて下さい。

児童向け絵本作品だけでなく、デザイナーとして描いていた本の表紙絵なども多く掲載してあります。小さなサイズですが、これらの写真を見てブルーナのセンスを感じることができます。最新作のミッフィー本は「いじめ問題」を描いていて(日本語版未刊)、その経緯をブルーナに語ってもらっています。

もうひとつの柱は、2006年2月にオープンした「ディック・ブルーナ・ハウス」の紹介です。
館内には日本語ガイドがいるし、Webページは日本語で読めますよ!
"20名までの団体向けに45分間のガイドツアーをご用意しています。
料金は60ユーロ(入館料別)。
ガイドツアーを利用しない場合でも、団体でお越しのお客様は、2週間前までにご予約をお願いします。"


取材で現地に行っているだけに
隣接するセントラル・ミュージアムや、デ・スタイル派の建築家リートフェルトの代表作といわれるシュローダー邸を紹介し、さらに街のなかにあるミッフィー・モニュメントも取り上げてます。


●展覧会のスケジュールが載ってました
こういう情報がとても嬉しいです。

 『美術館に行こう!』
- ディック・ブルーナに学ぶモダンアートの楽しみ方展 -

・ 3/17~7/17  ビュフェ美術館(静岡)
・ 8/3~9/17  佐倉市立美術館(千葉)
・ 10/5~11/25 長崎美術館(長崎)



絵本情報誌:MOE

こちらは2年前に発行したミッフィー誕生50周年記念特集(2005年6月号 )です。
作品とブルーナの写真がふんだんに使われています。インタビュー記事はありませんが、ブルーナへの6つの質問とその答え(英文も掲載)を中心にして、ブルーナを紹介しています。


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2007.04.14 | miffy | トラックバック(0) | コメント(4) |

ミッフィーの祖父母の黒色の服を見たときには
とても重たい感じがしました。

あざやかな配色のなかで、この服の色は違和感を持ちました。
最初に感じたのは「喪服」でした。
そして、このヘンテコな予感が当たるとは……。

私は未読で、手に取って見ていないのですが

Dear Grandma Bunny 1996年
ISBN: 1405219017
amazon.com だと、同じISBNでタイトルが Goodbye Grandma となっています。
日本語版だと 「ミッフィーのおばあちゃん」(ISBN: 4062703742) です。
お墓が描かれているお話です。

でも、これは、否定的に描いているのではないと思います。
孫世代の子供達にすれば、実体験する可能性のある出来事です。
人間やうさぎや熊や生き物は死ぬ存在であるということを
教えているのだと思います。


ミッフィーの黒色つながりで興味深い話題があります。

「カラープランナー大川貴子のアンテナ」(3/5)の
ハッピーローソンの黒 を読むと
なんと、日本橋にこの6月までミッフィーをキャラクターとした臨時店舗が営業しているそうです。

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"ハッピーローソンは、ローソンが期間限定で営業している店舗。
『子育て家族を応援する』がコンセプトで、そのシンボルはミッフィーです。"

"ミッフィーといえば、ブルーナカラー。
お店の内外装にも、ブルーナカラーが使われているのでは???
と期待していました。
ところが、期待に反してファサードは黒です。"

"色にはすべて、プラスのイメージとマイナスのイメージがあります。
黒の場合、プラスイメージは『高級感、格調高い、スマート、スタイリッシュ』など、
マイナスイメージは『不安、恐怖、暗い、閉鎖的』などが挙げられます。"

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店舗を中心とした外観写真を掲載して大川さんが語られていますので
何でそうなっているのか、お話がよく見えます。
専門家による色の説明はわかりやすいし、勉強になります!

このハッピーローソン店舗の感想ですが
アゴが落ちました!

ミッフィーの黒色について書いてきましたが、
ブルーナにとって、黒色は大切な約束事の色なのではないでしょうか?
黒色は落ち着きを醸し出す色だと思うのです。

ブルーナはベタな色、背景色として黒色は使っていません。
今回のハッピーローソン店舗のように、黒色を背景にして子供を
描いてしまえば、大川さんの説明されているマイナスイメージの
印象を与えると思うのです。

子供達が走り回る、自由な会話を楽しむ、そういった躍動感の
かけらも感じさせない黒色の使い方だと思います。

「シックな街並みにそろえる」なら、
ガラスも含めた建築物に絵を描くのではなく
大胆な配色のバナーを作って、風の力で自然に揺れ動く絵を見せるとか
柱や梁などの直線部分だけにブルーナカラーを使ってリズム感をだすとか、
素人レベルの、誰でも思いつきそうな話になるけど。

まぁ
半年間という期間限定のショップだし
あえてミスマッチな配色、それも金持ちの親を引き込む作戦として
黒色を基調としたのかもしれない。
だから肝心のミッフィーは描かないのだろう。

2007.03.13 | miffy | トラックバック(0) | コメント(2) |

3/7のエントリーで画家・モンドリアンと
直線、輪郭について書きました。

ミッフィーの作者ブルーナは、何のためらいもなく輪郭を描いていたかといえば
そんなことはありません。
ブックカバー・デザインを手がけることから始めたブルーナの作品が

『 ディック・ブルーナのすべて / All about Dick Bruna 』(ISBN: 4062089629)
講談社 1999年初版

手がけた作品は2000冊以上だそうですが
この参考本のなかに、ブルーナが手がけた装丁とポスターを約30点見ることができます。

輪郭を描かない作品が多く、印象的です。父親が経営していた出版社から
出版した「ブラック・ベア」シリーズなどは、マティスの影響を受け継いでいると
想像させる、切り絵スタイルの作品が多いです。

子供向け絵本でも、初作品・初版の the apple では、輪郭を描きませんでしたが
第2版では輪郭を描き、その後、ミッフィーからボリスなど、どんな作品でも
輪郭を描くようになっています。

黒い線があるのか、ないのか、それは重要なポイントだと思うのです。
そうして、ミッフィー・シリーズをよく観ると、
輪郭を描いていない絵があることに気づきました。

Miffy Goes Flying (Miffy's Library)

Miffy Goes Flying (Miffy's Library) 1970年
ISBN: 0749829915

プロペラを見てください。
輪郭を描くと安定的・固定的な感覚が生まれるからでしょうか?
輪郭を描かないことによって、動的な雰囲気が伝わってきますか?

そして、傑作絵本:ウォーホルを観賞するミッフィー(1/3)で紹介した

Miffy at the Gallery (Miffy's Library)

Miffy at the Gallery (Miffy's Library)

ブルーナは、この絵で描いている各ウサギのイメージに
普段描いている黒色の輪郭を書いていません!
大きさの違うウサギが、大きくなったり小さくなったり
前に出てきたり、後ろに引っ込んだり、
そういう動きを導きやすいように
輪郭を描いていないのだと思います。
そして、たった1本の水平線を描くことで、
この絵の世界を3次元に導いているのです。スゴい!

さらに、こちらでは、ミッフィーの祖父母の衣装に黒色を使っています。

Grandpa and Grandma Bunny (Miffy's Library)

Grandpa and Grandma Bunny (Miffy's Library) 1988年
ISBN: 0749835974


この黒色には他の色を使って輪郭(線)を描いていません。
 #そのために、どうしても祖母の黄色のペンダントが貧弱に見えてしまうのは
 #私だけかもしれません

この作品は1988年に発刊です。
すでにブルーナ・カラーには、茶色・灰色が登場して以降の作品です。
服の色にこれらの色を選択する道もあったのに黒色を使っています。


追加更新
2007.3.13

2007.03.12 | miffy | トラックバック(0) | コメント(0) |

Miffy at the Gallery (Miffy's Library)

Miffy at the Gallery (Miffy's Library) は、
ひとひねりというより、もう一歩昇華させる絵をブルーナが提示しているように思えます。

このブログで最初にミッフィーについて書いた時、モンドリアンの香りがした作品だと思ったわけですが、なんと、モンドリアンの絵を想像させる絵が書いてあります!


モンドリアン / Piet Mondrian

モンドリアンにとって、直線の平行線、格子状の線がなぜ必然なのか?
一連のモンドリアンの絵がなぜ革新的なのか?

それは、『人工』線であるということ。「自然の模倣のからの開放」であり
『遠近法からの開放』だからこそ、直線は並行のままでなければいけないと
思うのです。

格子状の線が動いて見える。これがもうひとつの核心だと思います。
線がどんどん移動していく感覚。前後に立体的に存在している感覚。
平面の空間からだんだん立体の空間に見えてくるのと
赤色や青色が前に出てくる、後ろに引いていく
そういった色の動きの感覚を引き出してくるのです。

ブルーナがこの絵本のなかで描いた、モンドリアン風の絵、
実は、キャンバスを45度回転させれば、そのままモンドリアンの絵と
言えてしまいます。

モンドリアンは水平線・地平線を書きましたが、斜線は描いていないはずです。
面白いことに、モンドリアンはキャンバスを◇型に配置して何作か発表しています。
◇型に配置したキャンバスに水平線・地平線の絵を描いています。

モンドリアンの多くの作品が、大きな画像で確認できます。
CGFA- Piet Mondrian
このなかにある、『Lozenge Composition with Red, Gray, Blue, Yellow, and Black, 1924-25』という作品を見てもらえれば、◇型のキャンバスの話はすぐにわかるでしょう。

この◇型に配置して描かれたキャンバスを45度回転させれば、
キャンバスは□型の配置になりブルーナが描いている絵に近づきます。

この絵と対の英文は

"Those stripes are very pretty,
I like this painting too,
but should I look this way or that?
I'm not sure what to do!"

というように、茶目っ気たっぷりに書いています。
そして、モンドリアンが◇型キャンバスを使った以上にブルーナの絵は
『回転して引き込まれていく立体感覚』を見事に実現させていると思うのです。
しかも、直線の太さ(幅)の差が大きいのです。
線の太さが違うと、人間の目を通して
線が細く見える=遠くにあるから=距離が離れている=立体空間
というように脳が判断したりするのです。
この絵を1分ほど見つづけると感覚がわかると思います。

表紙に使った絵とこの絵は本当にスゴい絵だと感心させられました。
この絵本はブルーナの傑作絵本だと思います。

傑作絵本:ウォーホルを観賞するミッフィー(1/3)
傑作絵本:ウォーホルを観賞するミッフィー(2/3)


2007.03.07 | miffy | トラックバック(1) | コメント(0) |

Miffy at the Gallery (Miffy's Library)

では順番に観賞していきます。

美術館でミッフィーが最初に観ているのはリンゴの絵です。
これは、ブルーナが初めて描いた絵本 "the apple" のリンゴと同じです。
ここでのポイントは、自作の紹介=現代アートとは違うと思うのです。
飾られている絵はブルーナの "the apple" 第2版(1959)のリンゴなのです!

初版(1953)と第2版は何が違うのか?
なぜ、記念碑的な初版のリンゴの絵を持ってこなかったのか?

第2版だと、リンゴの絵に輪郭が描かれているのです。
これがポイントだと勝手に想像しています。
なぜなら、古典的な絵画の立場、『自然に輪郭は存在しない!』という
考え・見方から解き放たれた絵の登場だと宣言したのではないかと思うからです。
昔、美術の時間に先生にデッサンで輪郭を書いて怒られたことを思い出します。


つづいてはモビールです。

青い月・黄色い星・赤い太陽のモビールが展示されているのを
ミッフィーが見上げています。

これって、マルセル・デュシャン / Marcel Duchamp です。
デュシャンを想像させるオブジェです。

というのも
モビールの歴史
『「彫刻は静止したもの」という固定概念をくつがしたのが、"動く彫刻"モビールでした。』
『「モビール」という名称は、これらの新彫刻を呼ぶのにデュシャンが提案したもので、「動き」と「動機」という二重の意味を持つフランス語』
モビールとデュシャンはつながっているのです。
ブルーナはデュシャンも好きなんでしょうね。

モビールと対比するかのように、続いて登場するのが
クマの彫刻です。
生きているかのように精巧に作られた彫刻を観て
ミッフィーが興奮していると、父親 Father Bun が
"a real live bear is nice and soft,
this one is stone, you know."
とたしなめます。石の彫刻=動かない彫刻ということで
生命感が伝わってこないと言いたい?

この絵本のなかで私がよくわからなかった絵が、次の "blue sun" です。
miffy at the gallery(1997年)より、10年以上前に発刊した
miffy at school 1984年発刊 で、Miffy は自ら "blue sun" を描いています。
ブルーナが描くのは、"yellow sun" です。

青い太陽がどんな画家をモチーフにしているのか?
ピカソじゃないのかなと思いつつ、よくわからない。
知っている方がいたら教えていただきたいです。

傑作絵本:ウォーホルを観賞するミッフィー(1/3)
傑作絵本:ウォーホルを観賞するミッフィー(3/3)



2007.03.07 | miffy | トラックバック(0) | コメント(0) |

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